FF3ピクセルリマスター感想


というわけでクリアしてきたので感想です。
なんか冷静にまとめられる自信が無いのでファミコン版と比べてここが違う!的な箇条書きにしました。とてつもなく長いうえテンションおかしいので生温い目で見てね。ちなみに特に良い!と思ったところは太字にしてあります。
ちなみに↑図はクリアした時のジョブメンバーです。全員熟練度99にしたよ!見た目の改変激しいのはまあ今に始まったことではないので…(開き直り)

・冒頭グルガン族のアップや度胸試しに来た4人の様子とかが流れる。ファミコン版だと文字だけで味気無かったので良き追加。
イベントシーンになると4人のグラフィックに分かれる!!えーこれいいな!ファミコン版だと先頭一人しかフィーチャーされないから4人に分かれることで一緒に旅してる感が出るの良いしジョブドットにもそれぞれ手を上げる・俯く・倒れる等のアクションパターンがあるのでより表現豊かになってて想像の幅が広がって良き~!
ダッシュできる!!!!斜め移動もできるので移動がサクサク進んでよいですね。ゲームパッドだとより爽快~
・話しかけられるキャラや仕掛けなどに!のフキダシがある。ドラクエでもあった要素ですね。ファミコン世代ってほんとノーヒントの仕掛けが多すぎるのでわかりやすくなっててありがたい。
・隠し通路が分かりやすくなってる。これも上のと同じでありがたい。後半の隠し通路は行ったはいいが行き止まりってパターン多いので最初から可視化されてると迷わなくて済む。
・カズスの宿屋になんか見おぼえある絵画飾ってある~!こういう遊び心満載の仕込みよいですね
・矢が消費制じゃない。おまけに空系の魔物に特効になってる。なので黒魔が弓矢装備可能なのがより輝いてる感じ。ただ今回戦闘中に矢を取り替えたりができないので例えばハイン戦で弱点に合わせて矢を入れ替えて…とかはできないのがやや不便。
逃げるのが容易になってる。おまけににげごしじゃないのでノーリスク。レベル差あるうちはバックアタックガンガン取られる仕様自体は変わってないのでありがてえ~!!まあファミコン版の時の癖で戦闘はなるべく逃げずに戦ってましたけども。
・オートターゲットが仕事してる。たたかうだけじゃなく魔法もミスらないようになってた。ただ敵も同じくオートターゲットが仕事するので、竜騎士がジャンプすると残ったメンバーに攻撃が集中砲火するし、次のターンでも一人しかいなければ普通に攻撃されるので注意。これによりガルーダ戦は苦戦必至…かと思いきやジャンプ自体が空系魔物に特効になってたので従来の戦法で問題無かったです。
・4個または10個ごとのまとめ買いでお得になるの健在。ただカーソルは一個ずつ増やしていくしかないのでたくさん買う時はやや不便かも。
フェニックスの尾が非売品じゃなくなってる!!でもちょっとお高め。今作でも割と容赦なく戦闘不能にされることが多いのでいちいち泉まで戻る必要が無くなったのはありがたい。
・どうぐ欄がどうぐとだいじなものに分けられてて、しかも無尽蔵に物を持てるのありがてえ~おかげでデブチョコボさんにあまり頼ることが無かった…まあリストラされなかっただけ良しとしよう…地味にアニメーションするという芸こまを見せてくるデブチョコボさん…
小人状態で戦闘に入ると音楽が変わるんですけど!?め めっちゃびっくりした なんか牧歌的というかホンワカしたアレンジが小人に似合ってて良い…小人状態での戦闘って何度か強いられますけどこれFF3にしかない特徴なのでここにテコ入れされるの嬉しいな~小人状態でしか入れない町やダンジョンなんかも「小人状態で入ってる」感満載のグラフィックになっててそこも良いですね。魔法陣の洞窟好き。
・バイキングのボスに固有グラがある!いや他にも各国の王様とかも固有グラになってましたけどここめちゃくちゃ印象に残ってしまった 笑 グラフィックはほんと細かい芸が生きてるのでファミコン版と見比べてみると色々発見があるの楽しい~
・メデューサがブレイク一本やりの弱ボスじゃなくなってる。他にも弱いとされてたボスは強く、逆に強すぎたボス(おおねずみとか)は下方修正されてましたね。とか油断してたらサラマンダーは相変わらず強くて一度全滅しましたけども。
・オーエンの塔の動力炉のグラがいかにもやばそうな感じに描かれていて緊迫したシーンにも関わらず渋谷さんいい仕事するなあ~!って唸っちゃった 明らかにこんなところに飛び込んだら助かるわけがない!ってところに飛び込むわけだからデッシュとの別れの描写にも利いていて良いですね。
・つるぎざきさん削除。まあ当たり前といえば当たり前か。正体が知った今となってはFFファンとして、また一同人者として尊敬する人物です。黙祷。(死んでない)
・火のクリスタルのジョブになんか見おぼえないアビリティが付いてる!?学者の「アイテムの知識」狩人の「みだれうち」あたりはDS版からの逆輸入でしょうか。でもシーフの「ぬすむ」はファミコン版の性能のままのようなので全部がそうってわけじゃなさそう。まあ攻撃アイテムが無限増殖できると学者がチートになってしまうからな…
・ハインの城で受け取るのがうちでのこづちじゃなくてミニマムで焦る。ちょ…今魔法打てるジョブにしてないんですけど!と思ったら回復ポイントがあったので一安心。この辺アイテムの仕様変更に伴う変更なんだろうけどファミコン世代の人油断して慌てそうだな…
・呪いが解けた長老の木が生きている森に移動するシーンがある。こういう視覚的なシーンの追加は随所にありましたね。
果てしなき大海原のアレンジめっっっっっちゃいい……………
・エリアのドット絵概ね理想通りですありがとうございます。色素の薄い金髪碧眼~!!!!
・ダッシュできるようになった今作ですけどエリア連れてる間はダッシュ封印してました。病み上がりの女の子連れながらダッシュとかできるわけないだろ!!!!!!!!
・エリアの最期に関しては後述。
・水のクリスタルのジョブにも固有のアビリティが追加されてる。特に吟遊詩人の「うたう」はかなり有用。DS版は竪琴ごとの効果だったけど今作ではどうやら熟練度を上げると歌の種類が増えるっぽい。でもチートクラスの滅びの歌はリストラされてた。そりゃそうか。
・唐突なゲームオーバーシーンで有名な4つの像はなんか英雄の像みたいな威厳ある風なものになってた。
・サロニア上空には煙が立っていて下にも砲台があるのが見えるので「ここに近づいたらまずい」感が出ている。まあファミコン版だとノーヒントで撃ち落とされるからね…
・サロニア王、いきなり走って入ってくるのではなくひっそり入ってきて王子に近づく感じになってる。まあ状況考えればそういう風になるのも妥当か。ギガメスこの状況でわざわざ名乗ってくれるのなんかシュールだな。
・モーグリの口調やセリフはファミコン版の通り。…だけど見た目のグラが糸目になってる。恐らく5以降のモーグリにも使いまわす為かな?個人的にはザンデ様もいい人だった発言もちゃんと入ってたし満足です。
・分裂モンスターはファミコン版の時のままうじゃうじゃ出てくるけどシェイドの性能が落ちてる&魔剣士の装備手に入る時期が遅いのは変わらずなので古代遺跡のザコがどちゃくそ面倒。サロニアで阿修羅が購入可とかにしておいてくれたらよかったのに!あと魔剣士が紙装甲になってるので後の暗黒の洞窟とかもキツイ。のでナイトやバイキングでフォローするとか、ファミコン版でもDS版でも無かった戦略を立てる必要があるなと感じました。
・ノーチラスで海底に潜った時の雰囲気が良い。音楽もいい感じ。あのレーダー音みたいなやつまで再現されてる!
インビンシブルの内装描写が豪華になってる~!!何もアクション起こせないけど自販機の横に置いてある置物とか通路の脇にある机と椅子とかもうああいうのがあるって分かるだけで妄想捗っちゃうやつじゃん!ああいう生活感が感じられるグラフィック好き…
・「まじゅう」が「男」になってた。そりゃそうか。ファミコン版で実際の描写と矛盾起こしてたセリフは概ね直されてる感じでした。
・バハムートの洞窟、「見事私を倒してみよ!」から勝手に外に出て行かなくなってた。ここ地味にありがたい。あとバハムートもジャンプが特効になってた。
・ドーガクローンとウネクローンは召喚ではなく単独でエンカウントするようになってた。代わりにグレートデーモンはアイアンクローを、ブラクはクムクムを召喚するようになってた。後者マジやめて。
・キングベヒーモスがタフだったりメテオやってきたりと近年と同じ仕様になってる。強い。
・ドーガとウネの最期、操作して話しかけないといけなかったところが自動的に話進むようになってる。まあその方が自然かな…
・エウレカに続く「見えない壁」が描写されてる。美しい。けどこれを解除する「エウレカの鍵」って絶対鍵って形状してないと思うんだけどどうなんだろな?その辺も想像が働いて楽しいですね。
・手裏剣は装備して攻撃するのではなく「なげる」専用になってる。これもDS版の逆輸入か。今作の忍者賢者はファミコン版の方に近く普通に使えます。けど他のジョブもテコ入れされてるので必須というわけでもなさそう。この辺は後述。
・魔竜の鏡に映し出されるところ、たま剣じゃなくなってるし魔竜が動いたァー!?地味にアニメーションされるポイントその2…
・暗闇の雲に一度負けてから生き返って闇の世界に行くまでの描写が常に4人分表示されるのでよりドラマチックになってて良い。NPCが駆け寄るポイントとか把握しておいてそこに因縁あるキャラを持ってくるとかそういう遊びも出来そう。そういえばエンディングではあまり4人に分けられてなかったのでそこが残念…
・闇の世界のボスの強さは健在…と思いきや2ヘッドドラゴンの頭おかしいダメージ値はさすがに修正されてました。闇のクリスタルが回復してくれるようになってたのでこの辺はセーブポイントが無い不便さをフォローしてますね。
・闇雲様はファミコン版と同じく波動砲一本やり。ケアルガの回復量が増えてたので二人がかりでかけ続けていれば十分回復間に合う感じ。まあ私は後述の通りちょっと特殊なプレイをしてたのでケアルガ無しでいけてしまいましたけど…
・エンディング最後の一枚絵が無い…!!いや~ま~~~社内にデータ無いらしいしあれ地味にアニメーションするし描写するのが難しいという理由かもしれないけどそこは…!そこは再現して欲しかった…!おかげでエンディングがだいぶあっさりしてて余韻に浸る隙間が無い…最後の最後でちょっと残念…!

以下はちょっと長くなりそうだったことについて語るのコーナー。

・エリアの最期、グラフィックが消えなかった件
(ファミコン版だと消える)エリア関連のイベントはほぼほぼファミコン版の通りなのにここだけ違ったので印象に残ってしまいました。これは冷静に考えると「エリアを残してなんて」というセリフがあるのだからそこにエリアがいないとおかしい、という説得力を増すための改変と捉えることができるわけですが、FFの世界において息絶えた者はスウッと消えるのが常。けど消えなかった。その後は暗転。ということは、「エリアはこの時死ななかった」という可能性を公式から提示されたのでは?とも捉えられるんじゃないかと考えたわけです。ファミコン版の通り死んだと思ってもいいし、ひょっとしたら彼女は生きてこの世の何処かにいるのかもしれない。そんな可能性…可能性を…公式から摂取できるなんてッ…!!
安易に生き返ったりなど大幅な改変をせずに彼女の可能性を拡げてくれるような描写をさりげなく追加してくれただけでもうスタッフに大いなる感謝ッ…!という気持ちになりました。30年FF3好きひいてはエリア好きでいてよかった…ありがとうリマスター…

・最終決戦のメンバー
上の画像にある通り魔剣士・シーフ・学者・詩人でクリアしました。ファミコン版じゃ考えられないようなメンバーじゃない!?若干レベル上げはしたものの60前後くらいだったので無理くりやったという感じでもありません。いや私もこんなパーティーでラスボスまでいく予定じゃなかったんですよ。でも上記のジョブをクリタワでずっと使い続けていたら、「もしかしてこのメンバーでいけるんじゃね…?」とか思ってしまったんですよ。それでアイテム買い込んで挑戦してみたら時間はかかったけどいけてしまったんですよ…!闇雲様倒した時思わずガッツポースとってしまった。
要因としては、今作においてジョブバランスが見直されてるということがあると思います。上でも書いたけどDS版の要素を逆輸入しつつ、そこから更にチートと呼ばれるような技(風水師のシャドウフレアや詩人の破滅の歌など)を省きつつ、更に調整を入れてジョブ格差をできるだけ無くそうとしている、といった所感でした。まさかこういう調整までしてくるとは思ってなかったので驚き。私DS版のバランスも嫌いではなく、この性能でファミコン版もやれたらいいのにな~と思ってもいたのでこの調整はめちゃくちゃ嬉しかった!おかげで上記のような魔法一切使わないパーティーでもクリアまでいけてしまうし、工夫次第でどのジョブの組み合わせでもクリアまでいけるのなら自由度の幅も広がってゲームとしても創作者としてもすごく良いんじゃないかな~!と思いました。

・総評
正直に告白しますと発売前までは不安でいっぱいでした。ピクセルリマスター出すよ!からの発売するよ!も異様に早かったし123まとめて配信だから1作品ごとの調整なんてそんなに丁寧になってないのでは…なんて思ったりもしてました。もはや配信自体本当にやるのかと疑ってました。だってWSC版はスクショまで出てたのに発売すらしなかったんだもの!(WSC版の傷が深すぎる)
で、今はと申しますと「舐めててめっちゃすみませんでした」という気持ちでいっぱいです。
グラフィックはスーファミ時代のどこか懐かしい感じを残しつつも快適になった操作性とUIでうまく動かしつつ、シナリオ・演出はテキストに若干の修正があったものの9割がたファミコン版の通り(チョコボの「チョコボだよーん!」までそのままだったのは拍手してしまった)。音楽はスーファミ~プレステ時代の懐かしさと豪華さが織り交ざったリメイクがなされ聴き応え抜群(サウンドプレイヤーを流しておけば作業用BGMになるのも良き)。
システム面についてはジョブバランスに調整がされていて、ここは好みが別れそうなところではあるけども、個人的には前述の通り色んなジョブの組み合わせが楽しめるようになり自由度が上がったという点では非常に良かったんではないかなと思います!
よって昔ファミコン版やったことある人はあ~ここそうだった!とか懐かしみつつ楽しめ、知らない人は快適なUIとシステムで「従来のFF3」を楽しめるとても良質なリマスターであると思います。FF14でFF3知ったけど元ネタ知らないっていうヒカセンの皆さまにもおすすめできる作品です。自分もこれで色んな不安が払拭できたので他のシリーズも安心して買うぞ~!

最後にゲームそのものへの苦情ではないですが、予約特典がどこで見れるのかわからず迷子になったのでそこはちゃんと説明しとけよ…と思いました。SteamからDLした時点で特典も落とされてるみたいで、WindowsならCドライブ内部に入ってるみたいです。
あとずっと長くプレイし続けてると戦闘音楽や勝利のファンファーレが流れなくなるんですけどこれフリーズの前兆みたいです。ので長時間プレイする時は注意。(ゲーム自体を立ち上げ直せば直る様子)